就職氷河期世代。 1970年から1982年生まれのあなた。 ネットや雑誌で「この世代は実は優秀だ」という言葉を見かけて、あなたは今、どんな気分でしょうか。
「どうせ、使い勝手がいいって意味だろ」 「若いやつに、裏でバカにされてるんじゃないか」
そう疑ってしまうのは、あなたが「自己責任」という冷たい言葉を浴び続け、期待することを諦めることで自分を守ってきたからです。統計を見ると、私たちの世代の就職率は決して高くなく、就職活動のハードルは異常に高かったことがわかります。「誰のせいだ」と責めても意味はありません。整備されていない社会の中で、ただ耐えてきた。それが、私たちの現実です。
正直に言えば、私自身、自分を優秀だと思えたことは一度もありません。大手企業に入るなんて高卒の自分には最初から無理な話だったし、雇ってもらえるだけで御の字。ただ、生きるしかなかった。それだけです。
でも、あえて言わせてください。 我々には、今の世代が持っていない「異質の強さ」が、どこかに残っている気がするのです。他の世代にはない特徴として、私たちは困難な状況下でも淡々と前線で手を動かし続ける力を身につけました。計画が立たない中での柔軟性、予期せぬトラブルに対する耐性、そして孤独な調整役としての役割。これこそが、現代社会で本当に価値ある力です。
なぜ我々を「優秀」と呼ぶのか
Z世代のような自由な発想や、デジタルネイティブとしての軽やかなスピード感はないかもしれません。ルールを飛び越える思い切りも、彼らには敵わないでしょう。
しかし、我々には「一度ハマったら最後、どんな泥濘でも止まらずに進むブルドーザーのようなパワーと覚悟」があります。
我々が歩んできたのは、整地された道ではありません。 バブルが弾けた後の荒野を、マニュアルもない中で、ただひたすらに前線で手を動かし続けてきました。
後輩が入ってこないから、いつまでも現場を離れられない。 上の世代と下の世代に挟まれ、調整役に徹してきた。就職氷河期世代が「一番ひどい」と言われる所以は、この現場の密度にあります。「万年プレイングマネージャー」という言葉すら生ぬるいほど、最前線で泥を被り続けてきたはずです。

自分の仕事が終わっても、動かない組織や動けない若手のフォローに回り、気づけば夜遅くに一人でデスクに向かう。そんな日々が、今のあなたの「揺るぎない実務能力」を作りました。 「将来、年金が出なくなる」と言われても、「やっぱりそうか」と淡々と受け入れてしまうほどの達観も…。
これは、今のキラキラしたビジネススキルよりも、よほど希少でタフな武器です。多少のトラブルでパニックにならず、決められたルールの中で泥臭く完遂させる力。それは、今の不安定な時代にこそ求められている「本物の安定感」なのかもしれません。
年下に舐められても、揺るがなくていい

職場で年下に舐められたり、言いたい放題言われたりすることもあるでしょう。
本当は、あなたがこれまで培ってきた「仕事の核心」や「踏ん張りどころ」を伝えてあげたい。でも、ハラスメントに敏感な今の時代、良かれと思った助言すらパワハラと捉えられかねないもどかしさがあります。
結局、何も言わずにただ見守るしかない。そんな「沈黙」を選んできたあなたの優しさもまた、この世代特有の忍耐の形なのかもしれません。
それでいいんです。 私たちは彼らが持っていない「泥臭い経験」を、あなたはすでに血肉にしています。ゆとり世代との違いは、失敗や理不尽に直面した経験の量です。彼らには整った環境があるかもしれませんが、私たちは荒野で鍛えられた。だからこそ、急な変化や不安定な状況でも、心が揺らぐことなく動けるのです。
若者の自由さを羨む必要はありません。体力や気力が落ちてきていることも認めましょう。それでも、いざという時に腹をくくって「最後までやり抜く」ことができるのは、我々の世代です。その「覚悟の重さ」だけは、誰にも譲らなくていい。
正直、ここまで頑張ってきた理由なんて、立派なものじゃないですよね。ただ、目の前の仕事を投げ出さずに、今日まで食らいついてきただけ。でも、その「ただ食らいついてきた」という事実が、今の時代には何よりの価値になっています。
明日から、転職しなくていい。行動もしなくていい。

夜中にふと目が覚めて、天井を見つめながら「このままでいいのか」と、言葉にならない不安に胸が重くなる。そんな夜を何度も越えてきた人もいるはずです。
だからこそ、この記事を読んで、無理にスキルアップしようとしたり、慌てて転職サイトに登録したりする必要はありません。
まずは、心のどこかでこれだけは思っておいてください。 「自分は、この不遇な時代をサバイブしてきた、相当タフな人間なんだ」と。
「就職氷河期は誰のせいなのか」という答えのない問いや、「もっと頑張れたはずだ」という後悔は、もう十分すぎるほど繰り返したはずです。でも、今のあなたが持っているのは、成功体験から得た自信ではなく、何度も打ちのめされても立ち上がってきた「生存の記録」です。それは、何物にも代えがたい実績です。
自分を否定し続けてきた「自己責任」という重荷を、一度だけ下ろしてみてください。その瞬間、鏡に映る自分は、思っている以上にシャンとした背中をしているはずです。
自分の「本当の価値」に名前をつけるために

ずっと一人でブルドーザーを動かしてきたあなたへ。 これまでの自分を棚卸しする作業は、転職やスキルアップだけでなく、『自分の価値』を再確認する時間にもなります。就職氷河期世代の方だからこそ、その経験の深さは他の世代には真似できません。日本の就職氷河期を生き抜いてきた自分の価値に、しっかりと名前をつけてあげましょう。
あなたのその強さをどう次のステージで活かすべきか、利害関係のない誰かと話してみたくなったなら、求人票を眺める前に、まずは自分の人生の棚卸しをしてみるのも一つの選択です。
ポジウィルキャリアは、どこへ転職するかを決める場所ではありません。あなたが今日まで戦い抜いてきたその価値を、プロの目線で正しく再定義するための場所です。
明日を変えるために動くのではなく、これまでの自分を認めるために。 一度、その「背中」に語りかけてみませんか。
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